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2014.12.01

働きやすい会社は地味な会社?

DODA_FB

 大学入試の偏差値ランキングと就職人気ランキングを同じように見ている学生が少なくないが、

この2つのランキングの性質はまったく異なる。大学入試の偏差値ランキングは、

上位にあるほど優秀な大学と言えるが、就職人気ランキングの場合、上位の企業がいい企業とは限らない。

学生間で人気があるというだけの話だ。


 ランキング上位の大手有名企業だからといって、働きやすい優良会社と決まっているわけではない。

逆にランキング下位であっても、従業員にとって居心地のいい優良企業はたくさんある。

そこで、今回は就職人気ランキングと、「働きやすさ」の一基準である平均勤続年数や有給休暇取得日数を

比較しながら、企業を見ていくことにする。

【平均勤続年数ナンバーワンはJR四国】
居心地のいい会社を見つけるために役立つ指標はいろいろあるが、最も重視するべきなのは「平均勤続年数」だろう。

多少の問題があったとしても、働きやすく、居心地がよければ、社員は辞めない。

『就職四季報総合版』に掲載されている「平均勤続年数ベスト100」を見ると第1位はJR四国(四国旅客鉄道)で、

勤続年数は24.0年。トップ10はJR四国以下、NTTファイナンス、東武鉄道、河合楽器製作所、中国電力、

丸大食品、パナソニック、阪急阪神百貨店、名古屋鉄道、河北新報社、高島屋と続く(河北新報社と高島屋は同年数)。


トップ10の中で目立つのは鉄道会社で、11社中3社を占める。阪急阪神百貨店が8位(22.6年)にランクインしているが、

ここも呉服系ではなく鉄道系の百貨店だ。

JR四国は、JR旅客会社6社のうちの1社。前期2014年3月期は営業赤字だったが、なんといっても四国の

基幹輸送機関であり安定性がある。鉄道事業を核として観光、ホテル、小売り、駅レンタカー、不動産、

IT事業などへ多角化を進めている。

『就職四季報総合版』には、文化放送キャリアパートナーズが調査した「就職人気ランキング」300社も

掲載されているが、JR四国は300位に入っていない。学生の人気圏外企業なのだ。勤続年数2位のNTTファイナンス

も300位圏外、勤続年数3位の東武鉄道は274位だ。河合楽器製作所も中国電力も、やはり300位圏外。

ちなみに「就職人気ランキング」上位10社の顔ぶれは、1位がJTBグループで、以下、三菱東京UFJ銀行、

全日本空輸、明治グループ、JR東日本、日本航空、野村證券、みずほフィナンシャルグループ、大和証券グループ、日本生命保険と続く。「平均勤続年数ベスト100」と「就職人気ランキング」の上位10社はまったくダブらない。

「就職人気ランキング」の上位10社の勤続年数を見ると、1位のJTBグループはデータを開示していない。

2位の三菱東京UFJ銀行は14.9年。3位の全日本空輸はNA(東洋経済のアンケートと取材に対し回答を拒否したと

いう意味)。4位の明治グループは14.9年、5位のJR東日本は17.2年となっている。

【有給休暇取得日数がいちばん多いのは東武鉄道】
続いて「有給休暇ベスト100」。実際に社員が取得した有給休暇日数の多い順に企業をランキングしている。

1位は1年間で23.1日の有給休暇を取得している東武鉄道。2位以下は、東燃ゼネラル石油、東芝、

ダイキン工業、NTTファイナンス、JX日鉱日石エネルギー、NTT西日本、本田技研工業、ケーヒン、

NTT東日本、阪急電鉄と続く。

鉄道、NTTグループ、エネルギー系の企業が目立つ。

しかし、東燃ゼネラル石油は就職人気ランキングの300位圏外、東芝は61位で100位以内に食い込むが、

ダイキン工業は300位圏外、そしてNTTファイナンスも300位圏外だ。

やはり、「有給休暇ベスト100」と「就職人気ランキング」のトップ10社もまったく重ならない。

人気企業が働きやすくて、居心地のいい会社とは限らないということは、データが証明している。

自分が会社に求める「価値」を明確にしてから企業研究を進めよう。

                                 (11月28日 東洋経済オンラインより)


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